はじめに
2025年7月10日、ビットコイン(BTC)はついに112,000ドルを突破し、過去最高値を更新しました。背景には、米FOMC議事録における利下げ支持意見による金融緩和期待と、NVIDIAの時価総額が初の4兆ドル台に到達したというテック市場の好調ぶりがあります。加えて、ビットコインはナスダックやSOX指数との相関性が高く、株式市場の動きと連動するかたちで上昇を続けています。今後の法案審議や経済指標発表が、さらなる価格変動の鍵を握ります。
概要
ビットコインは7月10日朝、112,000ドルを突破して史上最高値を記録しました。この上昇には、米金融政策の緩和期待とNVIDIA株の高騰が大きく影響しています。
特にビットコインは、Nasdaq100(相関係数+0.91)やSOX(+0.87)といったテック株との連動性が高く、ゴールドとの相関はほぼゼロに。オプション市場では、12万ドルを狙う強気ポジションが多数を占め、市場心理も非常にポジティブです。
一方、急増するロングポジションとアクティブOI(未決済建玉)には過熱感もあり、短期的な調整リスクも無視できません。7月14日からの「仮想通貨週間」やCPI、小売売上高の発表が今後の焦点となります。
特徴
1. テック株と強い相関での上昇
ビットコインは従来のゴールドとの関係よりも、Nasdaq100やSOXといったテック株との相関性が高く、NVIDIA株の高騰がそのまま価格上昇に結びついています。
2. オプション市場の強気傾向
市場では12万ドルへのコールオプションが優勢で、PCR(プットコールレシオ)も低下。史上最高値更新後にもかかわらず、市場参加者の多くがさらなる上昇を見込んでいます。
3. 法案審議が今後のカギ
7月14日から始まる「仮想通貨週間」では、ビットコインに直接影響を与える3つの法案(GENIUS法、CLARITY法、反CBDC法)の審議が予定されており、可決されれば価格のさらなる押し上げ要因になります。
まとめ
ビットコインは、米国の金融政策転換とテクノロジー株の上昇を追い風に、過去最高値の112,000ドルを突破しました。市場の強気ムードは依然として強く、法制度整備や経済指標発表といった重要イベントが価格を左右する局面に差し掛かっています。投資家は引き続き、マクロ経済と政策動向を注視する必要があります。