はじめに
仮想通貨市場の盛り上がりが、関連株にも波及しています。2025年7月16日、米仮想通貨取引所大手「コインベース」と、ビットコインを大量保有する企業「ストラテジー(旧マイクロストラテジー)」が、それぞれ時価総額で史上最高を更新。ビットコイン価格が12万ドルを突破する中、主要な仮想通貨関連株が連日の高騰を記録しています。注目すべきは、企業の財務戦略や株主構成にも変化が見られる点です。
この記事では、背景にある要因や今後の見通しを整理し、仮想通貨と株式市場の交差点を読み解きます。
概要
・コインベース:株価405.88ドル、時価総額1,014億ドルで過去最高値を更新。
・ストラテジー(旧マイクロストラテジー):ビットコイン保有数60万超で企業最多、時価総額1,284億ドルに達するも株価は高値未満。
・背景:ビットコイン価格の上昇(12万ドル突破)と市場全体の仮想通貨への楽観が連動。
・バンガード:ストラテジーの最大株主に浮上。かつて否定的だったビットコインにETF運用経由で大きく投資。
特徴
① コインベース:取引所としての地位強化
ナスダック上場、S&P500構成銘柄でもあるコインベースは、わずか1ヶ月で株価52%上昇。時価総額は1,014億ドルと、仮想通貨企業の中でもトップクラスの存在感を示す。
② ストラテジー:ビットコイン戦略が株価に影響
マイケル・セイラー率いる同社は、601,550BTC(全供給量の約2.9%)を保有。その圧倒的なビットコイン保有数が、時価総額を押し上げている。ただし株価は2024年の高値(543ドル)には届かず。
③ 大手資産運用会社の参入
バンガードは8%超の株式を保有し、ストラテジー最大株主に。ビットコインを“未成熟”と評価していた過去から一転、ETF運用を通じて実質的な保有が拡大している。
まとめ
仮想通貨市場の拡大が、株式市場にも大きな波及効果を与えています。コインベースとストラテジーが時価総額で過去最高を記録した背景には、ビットコイン価格の急騰と、投資家心理の大きな変化が見られます。また、かつて仮想通貨に懐疑的だった伝統的金融機関も、ETFやインデックス経由でビットコインに大規模投資していることが明らかになりました。
今後も、仮想通貨と金融市場の連動性は一層強まり、関連株の動向から目が離せません。