【最新版】仮想通貨レンディングサービスの金利一覧
仮想通貨レンディングを始めるなら、まずは各取引所の金利を比較することが重要です。ここでは、日本で利用可能な主要サービスの最新金利情報をご紹介します。
コインチェック
コインチェックの貸暗号資産サービスは、国内大手取引所が提供する安心感が特徴です。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)など、主要な暗号資産に対応しています。
貸出期間は14日間、30日間、90日間、180日間、365日間の5種類から選べます。金利は貸出期間によって異なり、14日間で年率1%、30日間で年率2%、90日間で年率3%、180日間で年率4%、365日間で年率5%です。
最低貸出数量はBTCの場合0.01BTC、ETHは0.1ETH、XRPは5,000XRPからと、比較的少額から始められます。途中解約の可否や手数料については、貸出ごとに条件が異なる場合があるため、申し込み前に必ず最新の規約をご確認ください。
GMOコイン
GMOコインの貸暗号資産サービスは、柔軟な運用ができる点が魅力です。対象となる暗号資産は20種類以上と豊富で、BTCやETH、XRPはもちろん、DAIなどのステーブルコインにも対応しています。
金利は貸出期間と暗号資産の種類によって変わりますが、最大年率10%という高い利率を提供しています。特に1ヶ月コースと3ヶ月コースが人気で、BTCの場合、1ヶ月コースで年率1%、3ヶ月コースで年率3%です。
口座開設は無料で、アプリからも簡単に貸出の申し込みができます。募集は毎月15日に始まり、条件を満たした方から順次貸出がスタートします。
SBI VCトレード
SBI VCトレードの貸コインサービスは、SBIグループの信頼性と安定した運営が特徴です。取り扱い通貨はBTC、ETH、XRPを中心に、主要な暗号資産をカバーしています。
貸出期間は84日間(約3ヶ月)が基本で、年率は1%〜3%の範囲で設定されています。最低貸出数量は0.1BTCからと、他社と比べてやや高めですが、その分安定した運用が期待できます。
新規口座開設キャンペーンも定期的に実施しており、条件を満たすと追加の特典を得られます。資産の管理体制もしっかりしており、顧客資産は分別管理されています。
PBR Lending
PBR Lendingは、専門のレンディングサービスとして高金利が特徴です。通常プランとプレミアムプランの2種類があり、プレミアムプランでは最大年率12%という業界トップクラスの金利を提供しています。
対応通貨はBTC、ETH、ADA、USDTなど主要な暗号資産に加え、ステーブルコインも充実しています。最低貸出金額は0.01BTCからと少額から始められ、貸出期間は1ヶ月から選択可能です。
ただし、プレミアムプランは1年間の途中解約ができない点に注意が必要です。通常プランであれば1ヶ月ごとに解約できますが、その場合の金利は年率10%です。
ビットレンディング
ビットレンディングは、国内でも早い時期からレンディングに特化したサービスを提供している企業です。BTCで年率8%、ETHやUSDTなどのステーブルコインで年率10%という高金利が魅力です。
最短貸出期間は1ヶ月で、自動更新により長期運用も可能です。途中解約には手数料がかかりますが、返還申請から7営業日以内に返却される迅速な対応が評価されています。
口座開設から貸出開始まで最短即日で完了し、日本円での入金にも対応しているため、初心者でも始めやすいサービスです。
仮想通貨レンディングとは?
仮想通貨レンディングとはどのようなものなのでしょうか。
レンディングとは貸し出しで金利を得ること
仮想通貨レンディングとは、保有している暗号資産を取引所や専門サービスに貸し出すことで、金利収入を得る投資方法です。銀行の定期預金のように、一定期間資産を預けることで利息を受け取れます。
従来の取引による売買益とは異なり、価格変動を気にせずに安定した収益を得られる点が特徴です。特に長期保有を考えている投資家にとって、ただ保有するだけでなく、資産を有効活用できる魅力的な選択肢です。
レンディングサービスは、借り手となる取引所や他のユーザーに暗号資産を貸し出し、その対価として金利を受け取る仕組みです。貸出期間や金利は各サービスによって異なりますが、年率1%〜12%程度の範囲で設定されています。
仮想通貨レンディングの基本的な流れ
仮想通貨レンディングを始めるには、まず取引所で口座を開設する必要があります。口座開設後、日本円を入金し、レンディングしたい暗号資産を購入します。その後、各取引所のレンディングサービスページから貸出の申し込みをしましょう。
申し込み時には、貸し出す暗号資産の種類、数量、貸出期間を選びます。募集条件を満たしていれば貸出が始まり、期間終了後に元本と利息が返却されます。利息は通常、貸し出した暗号資産と同じ通貨で支払われます。
貸出期間中は原則として資産を動かせないため、急な価格変動に対応できない点に注意が必要です。また、途中解約する場合は手数料がかかることが多いため、余裕資金での運用が推奨されます。
取引所レンディングとDeFiレンディングの違い
仮想通貨レンディングには、中央集権型の取引所レンディングと、分散型のDeFiレンディングの2種類があります。取引所レンディングは、コインチェックやGMOコインなどの暗号資産取引所が提供するサービスで、運営会社が仲介役となります。
一方、DeFiレンディングは、スマートコントラクトを利用した分散型のプラットフォームで行われます。CompoundやAaveなどが代表的で、より高い金利を得られる可能性がありますが、技術的な知識が必要で、リスクも高まります。
初心者の方は、まず取引所レンディングから始めることをおすすめします。日本語サポートが充実しており、操作も簡単で、万が一のトラブル時にも対応してもらいやすいというメリットがあります。
仮想通貨レンディングのメリット
仮想通貨レンディングのメリットについて解説します。
仮想通貨を保有しているだけで不労所得を得られる
仮想通貨レンディングの最大の魅力は、保有している暗号資産を貸し出すだけで、定期的に金利収入を得られることです。BTCやETHなどの主要通貨を長期保有している方にとって、値上がりを待つ間も資産を有効活用できます。
例えば、1BTCを年率5%で貸し出した場合、1年後には0.05BTCの利息を受け取れます。現在の価格で計算すると、かなりの金額になるでしょう。この利息収入は、追加の労働や投資判断を必要としない、まさに不労所得といえます。
また、貸出期間や金利が事前に決まっているため、収益の予測が立てやすいというメリットもあります。株式の配当や不動産の家賃収入のように、安定した収入源として活用できます。
売買の知識やチャート分析が不要
仮想通貨の売買で利益を上げるには、市場の動向を読む力やテクニカル分析の知識が必要です。しかし、レンディングなら、そうした専門知識がなくても始められます。
貸出の申し込みさえ完了すれば、あとは期間満了まで待つだけです。日々の価格変動に一喜一憂する必要もなく、精神的なストレスも少なくて済みます。仕事や家事で忙しい方でも、手軽に資産運用ができる方法です。
特に仮想通貨投資を始めたばかりの初心者にとって、レンディングはおすすめです。
長期保有に適している
ビットコインやイーサリアムなどの主要な暗号資産を長期的に保有したいと考えている投資家にとって、レンディングは理想的な運用方法です。将来的な値上がりを期待しながら、その間も金利収入を得られます。
貸出期間中は売却できないという制約がありますが、これは逆に短期的な価格変動に惑わされずに済むというメリットにもなります。感情的な売買を防ぎ、当初の投資計画を守りやすくなるでしょう。
また、定期的に受け取る利息を再投資することで、複利効果を活用した資産形成も可能です。長期的な視点で資産を増やしていきたい方には、特におすすめの方法です。
複利効果で効率的に資産を増やせる可能性がある
レンディングで得た利息を再び貸し出すことで、複利効果を活用できます。例えば、年率10%のサービスで1BTCを貸し出した場合、1年後には1.1BTC、2年後には1.21BTCと、雪だるま式に資産が増えていきます。
この複利効果は、長期間運用するほど大きくなります。10年、20年という長期スパンで考えると、元本の何倍にも資産を増やせる可能性があります。ただし、暗号資産自体の価格変動リスクもあるため、過度な期待は禁物です。
一部のレンディングサービスでは、受け取った利息を自動的に再投資する機能を提供している場合があり、これを活用することで複利効果が期待できます。ただし、自動再投資の可否や条件はサービスによって異なるため、事前に確認が必要です。
仮想通貨レンディングのデメリット
仮想通貨レンディングのデメリットについて解説します。
貸し出し中の価格変動リスク
レンディングの最大のリスクは、貸出期間中の価格変動に対応できないことです。例えば、BTCを貸し出している間に価格が大きく上昇した場合、売却して利益を確定できません。
逆に、価格が大幅に下落した場合も、損切りができずに含み損を抱えることになります。特に暗号資産は価格変動が激しいため、このリスクは無視できません。貸出期間が長いほど、このリスクは大きくなります。
対策としては、保有資産の一部だけをレンディングに回すことが挙げられます。全資産を貸し出すのではなく、売買用の資産も確保しておくことで、急な相場変動にも対応できます。
取引所の破綻リスク
レンディングサービスを提供している取引所が破綻した場合、貸し出した資産が返ってこない可能性があります。これは「カウンターパーティリスク」と呼ばれ、中央集権型のサービスに特有のリスクです。
日本の取引所は金融庁の規制下にあり、顧客資産の分別管理が義務付けられていますが、それでも100%安全とは言い切れません。海外の取引所を利用する場合は、さらにリスクが高まります。
リスクを軽減するためには、信頼できる大手取引所を選ぶこと、複数の取引所に分散して貸し出すこと、運営会社の財務状況を定期的にチェックすることが重要です。
一定期間売却制限がかかる
レンディングでは、貸出期間中は資産を自由に動かせません。14日間の短期から365日間の長期まで、選択した期間は資産がロックされます。
この制限により、急にお金が必要になった場合や、他の投資機会が現れた場合に対応できません。また、税金の支払いや生活費が必要になっても、貸出中の資産は使えません。
そのため、レンディングに回す資産は、当面使う予定のない余裕資金に限定すべきです。生活に必要な資金や、近い将来使う予定のある資金は、レンディングには向きません。
金利変動リスク
仮想通貨レンディングの金利は、必ずしも固定ではありません。市場の需給バランスや取引所の運営方針により、金利が変動する可能性があります。特に変動金利型のサービスを利用している場合、当初想定していた収益を得られないリスクがあります。
例えば、BTCの貸出を開始した時点では年率5%だった金利が、期間中に3%まで下がることもあります。このような金利の下落は、暗号資産の市場価格が上昇し、貸し出す人が増えた場合によく見られます。逆に、市場が冷え込んで借り手が増えれば、金利が上昇することもあります。
金利変動リスクを軽減するには、固定金利型のサービスを選ぶか、複数の取引所に分散して貸出を行うことが有効です。また、定期的に各取引所の金利情報をチェックし、より有利な条件のサービスに乗り換えることも検討すべきでしょう。
途中解約時に手数料がかかる場合がある
多くのレンディングサービスでは、貸出期間中の途中解約に対して手数料が発生します。この手数料は、受け取る予定だった金利の一部または全部に相当することが多く、場合によっては元本の一部も削られる可能性があります。
例えば、365日間の貸出で年率5%の金利を得る予定だったものを、180日で途中解約した場合、それまでに発生した金利がすべて没収されるケースもあります。さらに、解約手数料として元本の1〜5%程度を徴収する取引所もあります。
途中解約のリスクを避けるためには、余裕資金での運用を心がけ、貸出期間を慎重に選ぶ必要があります。短期間から始めて、慣れてきたら徐々に期間を延ばしていくのも良い方法です。
仮想通貨レンディングを始める前にチェックすべきポイント
仮想通貨レンディングを始める前にチェックすべきポイントは、以下の通りです。
自分のリスク許容度を確認する
仮想通貨レンディングを始める前に、まず自分がどの程度のリスクを受け入れられるか確認することが重要です。暗号資産自体が価格変動の激しい資産であり、さらに貸出期間中は売却できないという制約があります。
投資に回せる資金の中で、どの程度をレンディングに充てるか慎重に検討しましょう。一般的には、総資産の10〜30%程度に留めることが推奨されます。また、生活防衛資金として最低でも6ヶ月分の生活費は、すぐに引き出せる状態で確保しておくべきです。
年齢や家族構成、収入の安定性なども考慮する必要があります。若い世代で独身の方は比較的リスクを取りやすいですが、家族を持つ方や定年が近い方は、より慎重な運用を心がけるべきでしょう。
複数の取引所の金利・手数料を比較する
レンディングサービスを提供している取引所は複数あり、それぞれ金利や手数料、条件が異なります。口座開設前に、各取引所のサービス内容を詳しく比較検討することが大切です。
比較すべきポイントは、基本金利だけでなく、最低貸出数量、貸出期間の選択肢、途中解約の可否と手数料、対応している暗号資産の種類などです。また、新規口座開設キャンペーンで追加の特典が得られる場合もあるので、タイミングも重要です。
例えば、BTCの貸出を検討している場合、A取引所では年率3%で最低0.1BTC、B取引所では年率5%で最低0.01BTCといった違いがあります。自分の資産規模と運用方針に合った取引所を選びましょう。
最低貸し出し期間と途中解約の条件を確認する
各レンディングサービスには最低貸出期間が設定されており、14日間から365日間まで幅があります。また、途中解約の可否や、解約時の手数料も事前に確認しておく必要があります。
短期間のレンディングは金利が低い傾向にありますが、資金の流動性を保ちやすいメリットがあります。一方、長期間のレンディングは高い金利を得られますが、その分リスクも高まります。自分の資金計画に合わせて、適切な期間を選択することが重要です。
途中解約については、原則不可としているサービスもあれば、手数料を支払えば可能なサービスもあります。万が一の事態に備えて、途中解約の条件は必ず確認しておきましょう。
貸し出す仮想通貨の種類と数量を決める
レンディングに使用する暗号資産の種類と数量は、慎重に決定する必要があります。BTCやETH、XRPなどの主要通貨は比較的安定していますが、マイナーな通貨は価格変動リスクが高まります。
保有資産のポートフォリオ全体を見て、どの通貨をどの程度貸し出すか計画を立てましょう。例えば、BTCを1BTC保有している場合、0.3〜0.5BTC程度をレンディングに回し、残りは売買用に確保するといった配分が考えられます。
また、複数の通貨を保有している場合は、それぞれの通貨で分散してレンディングを行うことで、リスクを軽減できます。ステーブルコインは価格変動リスクが低いため、初心者にもおすすめです。
仮想通貨レンディングの始め方
仮想通貨レンディングの始め方は、以下の通りです。
ステップ1:仮想通貨取引所の口座を開設する
仮想通貨レンディングを始める第一歩は、取引所の口座開設です。日本国内では金融庁に登録された取引所を選ぶことが重要で、安全性と信頼性が確保されています。
口座開設の手続きは、各取引所の公式サイトまたはアプリから行えます。必要な情報は、氏名、住所、生年月日などの基本情報と、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)です。最近では、スマートフォンで本人確認が完了する「eKYC」に対応している取引所も増えています。
口座開設は基本的に無料で、申し込みから承認まで最短即日、通常でも2〜3営業日で完了します。複数の取引所で口座を開設しておくと、金利や条件を比較しながら最適なサービスを選べるため便利です。
ステップ2:日本円を入金し、レンディングしたい仮想通貨を購入する
口座開設が完了したら、次は日本円を入金します。入金方法は銀行振込、コンビニ入金、クイック入金などがあり、手数料や反映時間が異なります。銀行振込は手数料が安く、大口の入金に適していますが、反映まで時間がかかることがあります。
入金が完了したら、レンディングしたい暗号資産を購入します。取引所の取引ページで、購入したい通貨(BTC、ETH、XRPなど)と数量を指定し、注文を出しましょう。初心者の方は、操作が簡単な「販売所」での購入から始めると良いでしょう。
購入時の価格は変動するため、一度に全額を投資するのではなく、何回かに分けて購入する「ドルコスト平均法」も有効です。これにより、購入価格を平準化し、高値掴みのリスクを軽減できます。
ステップ3:レンディングサービスへ申し込む
暗号資産の購入が完了したら、いよいよレンディングサービスへの申し込みです。各取引所のレンディングページにアクセスし、貸出したい通貨、数量、期間を選択します。
申し込み時には、現在の金利や募集状況を確認することが重要です。人気の高い条件は募集がすぐに締め切られることもあるため、タイミングを見計らって申し込む必要があります。多くの取引所では、毎月特定の日に新規募集を開始しています。
申し込みが承認されると、指定した期間の貸出が始まります。貸出中は、マイページで運用状況を確認でき、発生している金利や残り期間などの情報を見られます。期間満了後は、元本と利息が自動的に口座に返却されます。
仮想通貨レンディングで得た利益にかかる税金について
仮想通貨レンディングで得た利益にかかる税金についても確認しておきましょう。
雑所得としての課税対象になる
仮想通貨レンディングで得た金利収入は、税法上「雑所得」として扱われます。これは給与所得や事業所得とは別に計算され、総合課税の対象となります。つまり、他の所得と合算して税率が決定されるということです。
利息として受け取った暗号資産は、受け取った時点の日本円換算額で所得を計算します。例えば、0.05BTCを利息として受け取り、その時点でのBTCの価格が500万円だった場合、25万円の雑所得となります。
注意すべき点は、受け取った暗号資産をそのまま保有していても、受け取った時点で課税対象となることです。また、その後価格が上昇して売却した場合は、売却益に対しても別途課税されます。
確定申告が必要なタイミング
レンディングによる所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要です。これは給与所得者の場合で、個人事業主や無職の方は金額に関わらず申告が必要です。
確定申告の時期は、毎年2月16日から3月15日までです。前年の1月1日から12月31日までに得た所得を計算し、申告します。レンディングの利息は、各取引所から提供される年間取引報告書で確認できます。
税金の計算を正確に行うためには、日々の取引記録を管理することが重要です。多くの取引所では、CSVファイルで取引履歴をダウンロードできるため、これを活用して記録を残しておきましょう。また、仮想通貨の税金計算に特化したツールやサービスも提供されています。
仮想通貨レンディングサービスの選び方
仮想通貨レンディングサービスの選び方について解説します。
金融庁登録の有無とライセンス状況を確認する
安全なレンディングサービスを選ぶ上で最も重要なのは、金融庁への登録状況です。日本で暗号資産交換業を行うには、金融庁の認可が必要であり、これは利用者保護の観点から非常に重要な要素です。
金融庁に登録されている取引所は、厳格な審査を通過しており、財務状況の報告義務や顧客資産の分別管理など、様々な規制を遵守しています。登録業者の一覧は金融庁のウェブサイトで確認できます。
海外の取引所を利用する場合は、その国での規制状況も確認しましょう。ただし、日本居住者向けにサービスを提供している海外業者の中には、無登録で営業している業者もあるため、十分な注意が必要です。
資産の管理体制を確認する
レンディングサービスを選ぶ際は、顧客資産の管理体制も重要なポイントです。信頼できる取引所は、顧客の暗号資産を自社の資産と分別して管理しています。
具体的には、コールドウォレット(インターネットから隔離された保管方法)での管理割合や、マルチシグ(複数の署名が必要な仕組み)の採用状況などを確認しましょう。これらの情報は、各取引所のセキュリティページで公開されています。
また、定期的な外部監査を受けているかどうかも重要です。
セキュリティ対策が万全か
暗号資産を扱う上で、セキュリティは最重要事項です。過去にはハッキングによる盗難事件も発生しており、セキュリティ対策が不十分な取引所は避けるべきです。
確認すべきセキュリティ対策には、二段階認証の必須化、不正ログイン検知システム、SSL暗号化通信、DDoS攻撃対策などがあります。また、セキュリティインシデントが発生した際の対応体制も重要です。
優良な取引所では、セキュリティに関する情報を積極的に開示しています。逆に、セキュリティ情報が不透明な取引所は避けた方が無難でしょう。
運営会社の信頼性・実績・財務状況
レンディングサービスを提供する運営会社の背景を調査することは、長期的な資産運用において不可欠です。会社の設立年、資本金、株主構成、経営陣の経歴などから、企業の安定性を判断できます。
大手金融機関や上場企業が出資している取引所は、比較的信頼性が高いといえます。例えば、銀行や証券会社のグループ企業が運営している場合、金融業界のノウハウを活かした堅実な経営が期待できます。また、ベンチャーキャピタルから大型の資金調達を受けている企業も、将来性が評価されている証拠です。
財務状況については、決算情報の開示状況を確認しましょう。売上高、利益、自己資本比率などの財務指標から、企業の健全性を判断できます。特に自己資本比率が高い企業は、万が一の損失に対する耐性が強いといえます。
実績面では、サービス開始からの年数、累計利用者数、取引高などが参考になります。長期間安定してサービスを提供している企業は、それだけ多くの利用者から支持されている証拠です。また、業界団体への加盟状況、受賞歴なども信頼性の指標となります。
万が一の際の補償制度の有無
取引所の破綻やハッキング被害など、万が一の事態に備えた補償制度の有無は、サービス選びの重要なポイントです。日本の暗号資産交換業者は、顧客資産の分別管理が義務付けられていますが、それでも100%の安全は保証されません。
一部の取引所では、独自の補償制度を設けています。例えば、ハッキング被害に対する保険に加入し、被害額の一定割合を補償する制度です。ただし、補償には上限があったり、利用者の過失による損失は対象外だったりと、条件があることに注意が必要です。
補償制度の詳細は、各取引所の利用規約やFAQページで確認できます。補償の対象となる事象、補償額の上限、申請方法、補償までの期間などを事前に把握しておきましょう。また、過去に実際に補償が行われた事例があるかどうかも、制度の実効性を判断する材料となります。
ただし、補償制度があっても、頼りすぎるのは危険です。複数の取引所に分散して資産を預ける、定期的に利益を引き出すなど、自分でリスクを管理することが最も重要です。
仮想通貨レンディングに関するよくある質問
仮想通貨レンディングに関するよくある質問について、回答いたします。
貸し出した仮想通貨は途中で引き出せる?
レンディングサービスの多くは、貸出期間中の途中解約に制限を設けています。これは、取引所が安定した資金運用を行うために必要な措置です。ただし、サービスによって途中解約の可否や条件は異なります。
原則として途中解約不可としているサービスでは、貸出期間が満了するまで資産を引き出すことができません。14日間、30日間、90日間など、選択した期間は資産がロックされます。緊急でお金が必要になっても対応できないため、余裕資金での運用が大前提です。
一方、途中解約を認めているサービスもありますが、多くの場合、手数料が発生します。手数料は、それまでに発生した金利の全額没収や、元本の数パーセントを徴収するなど、サービスによって異なります。例えば、年率5%で365日間の貸出を180日で解約した場合、それまでの金利がすべて没収され、さらに元本の1%が手数料として差し引かれるケースもあります。
レンディングは元本保証がある?
仮想通貨レンディングには、元本保証はありません。銀行の定期預金とは異なり、貸し出した暗号資産が必ず返ってくる保証はないのです。
元本が失われる可能性として、まず取引所の破綻リスクがあります。取引所が経営破綻した場合、預けていた資産が返却されない可能性があります。日本の登録業者は顧客資産の分別管理が義務付けられていますが、それでも100%安全とはいえません。過去には海外の大手取引所が破綻し、利用者が大きな損失を被った事例もあります。
次に、暗号資産自体の価格変動リスクがあります。貸出期間中にBTCやETHの価格が大幅に下落した場合、日本円換算での資産価値は減少します。例えば、1BTC=500万円の時に貸し出し、返却時に1BTC=250万円になっていた場合、BTCの数量は変わらなくても、資産価値は半分になってしまいます。
このようなリスクを理解した上で、失っても生活に支障のない余裕資金で運用することが大切です。