はじめに
テスラが2022年に行ったビットコイン(BTC)の大量売却が、いま大きな“機会損失”だったと話題を呼んでいます。CNBCは、当時保有していたビットコインを売らずに持ち続けていれば、現在の価値は50億ドルに達していた可能性があると報じました。仮想通貨市場が暴落する中で現金化を選んだテスラ。しかしその後、ビットコインは急反発し、1年で約80%も上昇。決算報告では一部資産の含み益が示されたものの、「売却しなければ」の“たられば”が改めて浮き彫りとなりました。
概要
テスラは2021年に15億ドル分のビットコインを購入したものの、2022年第2四半期にその75%を売却。売却後に価格は大幅上昇し、当時のビットコインは6倍以上に。もし全量を保有し続けていれば、現在の評価額は50億ドルを超えていたとされています。一方、現在も11,509 BTCを保有しており、これらの価値は12億4,000万ドルに到達。2024年第2四半期には、ビットコインによって約2億8,400万ドルの利益を計上しています。
特徴
- 機会損失の規模:売却時の金額は約9億3,600万ドルだが、現在なら35億ドル超の価値に相当。約25億ドルの差が発生。
- 現在の保有状況:11,509 BTCを保有し続け、ビットコイン資産だけで2億8,400万ドルの利益を創出。
- 売却の背景:株式・仮想通貨市場の同時暴落とFRBの利上げにより、現金確保を優先。
- マスク氏の沈黙:2022年以降、ビットコインへの言及が減少。ポジションの矛盾も指摘される。
まとめ
今回の報道は、テスラの投資判断とタイミングの難しさを浮き彫りにしました。確かに2022年の混乱下では現金確保が最優先だったものの、結果論としては数十億ドル規模の機会損失に。
現在もビットコインは同社にとって重要な資産となっており、今後の方針が注目されます。マスク氏自身の発信も減少している中、テスラが仮想通貨戦略をどう再構築するかが問われる局面です。