仮想通貨を購入したものの、ただ取引所の口座に放置してしまっている方は多いのではないでしょうか。
もし将来の値上がりを期待して長期保有するつもりなら、仮想通貨を「貸し出して利息をもらう」レンディングサービスを活用しない手はありません。銀行の預金金利がゼロに近い現在、仮想通貨レンディングでは年利1%〜12%という高い利回りを狙うことが可能です。
この記事では、国内で利用できる主要なレンディングサービスの最新金利一覧と、初心者でも失敗しないための選び方、そしてメリット・デメリットから税金の注意点に至るまで、始める前に知っておくべきすべての情報を徹底的に解説します。
【最新版】仮想通貨レンディングサービスの金利一覧
仮想通貨レンディングを始めるにあたって、最も気になるのは「どこに預ければ一番高い金利がもらえるのか」という点です。
最近では、米ドル連動型だけでなく、日本円に価値を固定したトークンの需要も高まっています。例えば、JPYRなどの円建て資産のレンディングは、為替リスクを気にせず運用したい国内ユーザーにとって今後の重要な選択肢となっていくでしょう。
まずは、日本国内のユーザーが安心して利用できる主要なレンディングサービスの最新金利情報と、それぞれの特徴を一覧でご紹介します。
| サービス名 | 最大年率(目安) | 主な対応通貨 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| コインチェック | 最大5.0% | BTC、ETH、XRPなど多数 | 国内最大手で安心感抜群。少額から可能。 |
| GMOコイン | 最大10.0% | BTC、ETH、DAIなど20種以上 | 選択肢が豊富。ステーブルコインにも対応。 |
| SBI VCトレード | 最大3.0% | BTC、ETH、XRPなど | SBIグループの絶大な信頼性と安定運用。 |
| PBR Lending | 最大12.0% | BTC、ETH、USDTなど | レンディング専門業者ならではの圧倒的高金利。 |
| ビットレンディング | 最大10.0% | BTC、ETH、USDTなど | 返還スピードが早く、自動複利運用が可能。 |
※金利や条件は相場状況によって変動するため、申し込み前に必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。
コインチェック
コインチェックが提供する「貸暗号資産サービス」は、国内最大級の取引所が運営しているという圧倒的な安心感が特徴です。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)をはじめ、同取引所で扱っているほぼすべての暗号資産を貸し出すことができます。
貸出期間は「14日間・30日間・90日間・180日間・365日間」の5つのプランから自由に選ぶことができます。金利は貸出期間が長くなるほど高く設定されており、14日間で年率1%、30日間で2%、90日間で3%、180日間で4%、そして365日間預ければ最大年率5%の利息を受け取ることが可能です。
最低貸出数量はBTCの場合で0.01BTCからと、比較的少額からスタートできるのも初心者にとって嬉しいポイントです。ただし、人気の通貨や高金利プランは募集枠がすぐに埋まってしまうことも多いため、定期的に募集状況をチェックすることをおすすめします。
GMOコイン
GMOコインの「貸暗号資産サービス」は、対象となる暗号資産が20種類以上と非常に豊富で、柔軟な運用ができる点が大きな魅力です。BTCやETHはもちろん、価格変動リスクが少ない「DAI」などのステーブルコインにも対応しています。
こちらのサービスでは、貸出期間と暗号資産の種類によって金利が変わりますが、キャンペーン時などを含めると最大で年率10%という国内取引所としては破格の金利を提供することがあります。
特に「1ヶ月コース(年率1%〜)」と「3ヶ月コース(年率3%〜)」が人気を集めており、短期間で資産を回転させたいユーザーに支持されています。口座開設は完全に無料で、スマホアプリから数タップで簡単に貸出の申し込みができる利便性の高さも高評価を得ています。毎月15日に新たな募集が開始されるサイクルとなっています。
SBI VCトレード
SBI VCトレードの「貸コイン(レンディング)」サービスは、ネット金融大手のSBIグループが運営しているという、他社にはない絶大な信頼性と安定した管理体制が特徴です。
取り扱い通貨はビットコイン、イーサリアム、リップルなどの主要な暗号資産に絞られており、堅実な運用を好む投資家向けに設計されています。貸出期間は84日間(約3ヶ月)が基本となっており、年率は1%〜3%の範囲で設定されることが多くなっています。
最低貸出数量は0.1BTCからと他社に比べてやや高めのハードルが設けられていますが、その分、強固なセキュリティと顧客資産の厳格な分別管理が行われており、大口の資金を安全に運用したい方には最適なサービスです。
PBR Lending
PBR Lending(ピービーアールレンディング)は、取引所ではなく「仮想通貨のレンディング」に特化した専門サービスです。そのため、一般的な取引所と比較して圧倒的に高い金利を提供できるのが最大の特徴です。
プランは「通常プラン」と「プレミアムプラン」の2種類が用意されており、プレミアムプランを選択した場合は最大年率12%という業界トップクラスの驚異的な金利を得ることができます。
対応通貨はBTCやETHに加えて、米ドルと連動するUSDTやUSDCといったステーブルコインも充実しています。ただし、年率12%のプレミアムプランは「1年間の途中解約が一切できない」という厳しいロック期間が設けられている点に注意が必要です。
PBRレンディングで流動性を確保したい場合は、1ヶ月ごとに解約可能で年率10%の通常プランを選ぶと良いでしょう。
ビットレンディング
ビットレンディング(BitLending)も、国内で早い時期からレンディングに特化したサービスを展開している人気の企業です。仮想通貨の専門誌などを発行する企業が運営しており、独自のネットワークを活かした高利回りが魅力です。
ビットコインで年率8%、イーサリアムやUSDTなどのステーブルコインであれば年率10%という高い金利が設定されています。最短の貸出期間は1ヶ月からとなっており、その後は自動更新されるため、ほったらかしでの長期複利運用に非常に向いています。
また、途中解約を行う際も、返還申請を出してから7営業日以内という迅速なスピードで手元に資産が戻ってくる点が、ユーザーから高く評価されています。日本円での直接入金にも対応しているため、仮想通貨に不慣れな初心者でも始めやすい設計になっています。
仮想通貨レンディングとは?
ここまで各社の金利を紹介してきましたが、そもそも「仮想通貨レンディング」とはどのような仕組みで成り立っているのでしょうか。基本的な知識と流れを整理しておきましょう。
レンディングとは貸し出しで金利を得ること
仮想通貨レンディングとは、自分が保有している暗号資産を、取引所や専門のプラットフォームに一定期間「貸し出す」ことで、その対価として金利(利息)を受け取る投資手法のことです。
銀行にお金を預けて定期預金の利息をもらう仕組みと全く同じですが、仮想通貨の場合は銀行よりもはるかに高い金利(年率1%〜12%程度)が設定されているのが特徴です。貸し出された仮想通貨は、機関投資家への貸付や市場の流動性提供などに運用され、そこから得た利益がユーザーに還元される仕組みになっています。
この投資方法は、相場の上がり下がりを予測して頻繁に売買するトレードとは異なり、価格変動を気にせずに安定したインカムゲイン(保有による収益)を得られる点が最大のメリットです。
仮想通貨レンディングの基本的な流れ
仮想通貨レンディングを始める際の大まかな流れは、どのサービスを利用しても基本的には同じです。
まず、レンディングサービスを提供している取引所(または専門業者)で口座を開設し、本人確認を済ませます。次に、銀行振込などで日本円を入金し、貸し出したい暗号資産(ビットコインなど)を購入します。
その後、取引所の「貸暗号資産(レンディング)」の専用ページへ進み、貸し出したい通貨の種類、貸し出す数量、そして貸出期間(例:30日間や365日間)を選択して申し込みを行います。
取引所側の募集枠に空きがあり、承認されればその日から貸出がスタートします。設定した期間が満了すると、預けていた「元本」に加えて、約束された「利息」が上乗せされた状態で自動的に自分の口座へ返却されます。
取引所レンディングとDeFiレンディングの違い
仮想通貨のレンディングには、大きく分けて「取引所レンディング(CeFi)」と「DeFi(分散型金融)レンディング」の2種類が存在します。
取引所レンディングは、コインチェックやGMOコインのように、企業が仲介役となって管理を行う中央集権型のサービスです。日本語のサポートがあり、操作も簡単で、セキュリティ管理も企業が行ってくれるため、初心者には圧倒的にこちらがおすすめです。
一方のDeFiレンディングは、ブロックチェーン上のプログラム(スマートコントラクト)を使って、企業を介さずにユーザー同士で直接貸し借りを行う分散型の仕組みです。仲介手数料がないため金利が高くなる傾向がありますが、ウォレットの自己管理やプログラムの欠陥(バグ)による資金流出リスクなどをすべて自分で負う必要があるため、完全な上級者向けの運用方法となります。
仮想通貨レンディングのメリット
仮想通貨をただウォレットに置いておくのではなく、レンディングに回すことで投資家はどのようなメリットを得られるのでしょうか。主な4つの利点を詳しく解説します。
仮想通貨を保有しているだけで不労所得を得られる
レンディング最大の魅力は、何もしなくても自動的に仮想通貨が増えていく「不労所得」の仕組みを作れることです。
例えば、将来の値上がりを信じて1BTCをウォレットに保管しているだけでは、10年経っても数量は1BTCのままです。しかし、年率5%のレンディングに回しておけば、1年後には1.05BTCになり、利息として0.05BTCを確実に手に入れることができます。
もし将来ビットコインの価格が1BTC=1000万円になったとすれば、この利息の0.05BTCだけで50万円の価値を持つことになります。追加の資金や労働を一切投入せずに資産の絶対量を増やせるのは、投資において非常に大きなアドバンテージです。
売買の知識やチャート分析が不要
仮想通貨のトレードで利益を出し続けるには、経済ニュースを毎日チェックし、複雑なチャートを読み解くテクニカル分析のスキルが不可欠です。しかし、レンディングにはそうした専門知識が一切必要ありません。
一度貸出の申し込みを行えば、あとは期間が終了するまで完全に「ほったらかし」で構いません。パソコンの画面に張り付く必要もなく、寝ている間も仕事をしている間も、自動的に利息が発生し続けます。
日々の価格の上がり下がりに一喜一憂して精神的なストレスを抱えることがないため、投資に時間を割けない多忙な会社員や、投資を始めたばかりの初心者にとって、最もメンタルに優しい運用方法と言えます。
長期保有に適している
ビットコインやイーサリアムは、数年単位の長期的な視点で見れば右肩上がりの成長が期待されています。しかし、手元にいつでも売れる状態で置いていると、相場が少し下がっただけでパニックになり、狼狽売り(損切り)をしてしまう投資家が後を絶ちません。
レンディング中は資金がロックされるため、「売りたくても売れない」状態になります。これは一見すると不便に思えますが、実は一時的な感情による無駄な売買を強制的に防いでくれる強力なメリットにもなります。
価格変動に惑わされず、当初決めた「数年間はガチホ(長期保有)する」という投資ルールを強制的に守ることができるため、結果的に大きな利益を手にする可能性が高まります。
複利効果で効率的に資産を増やせる可能性がある
アインシュタインが「人類最大の発見」と呼んだ「複利の力」を、レンディングでも活かすことができます。
複利とは、元本についた利息を、再び元本に組み入れて運用することで、雪だるま式に利息が膨らんでいく仕組みのことです。例えば年率10%で1BTCを貸し出した場合、1年後には1.1BTCになります。2年目はその1.1BTCに対して10%の金利がつくため、1.21BTCになります。
これを10年、20年と長期で繰り返していくと、単利(常に最初の1BTCに対してのみ利息がつく)とは比較にならないほど爆発的に資産が増加します。ビットレンディングなどの一部サービスでは自動的に複利運用を行ってくれる機能もあるため、長期投資の恩恵を最大限に受けることができます。
仮想通貨レンディングのデメリット
高い利回りで不労所得を得られるレンディングですが、美味しい話ばかりではありません。大切なお金を預ける以上、どのようなリスクがあるのかを必ず把握しておきましょう。
貸し出し中の価格変動リスク
レンディング最大のデメリットは、貸出期間中に相場が急変しても、原則として途中で売却して逃げることができない点です。
例えば、貸し出している間にビットコインの価格が2倍に急騰したとしても、手元に資金がないため利益確定の売りができません。逆に、価格が半分に暴落するような大暴落が起きたとしても、損切りをして被害を最小限に食い止めることができません。
貸出期間が終了して手元に戻ってきたときには、得られた利息以上に仮想通貨の価格が暴落しており、結果的にトータルの資産価値が大きく目減りしているリスクが常に付きまといます。
取引所の破綻リスク
レンディングは、あなたと取引所(運営会社)との間でお金を貸し借りする契約です。もし、お金を貸している相手である取引所がハッキング被害などで経営破綻してしまった場合、預けていた仮想通貨が二度と返ってこないリスク(カウンターパーティリスク)があります。
日本の金融庁に登録されている取引所は厳しい規制を受けていますが、それでも「100%絶対に潰れない」という保証はどこにもありません。
過去には世界有数の巨大取引所であったFTXが突如として破綻し、多くのユーザーが資産を失った事件もありました。高い金利に目がくらんで、見ず知らずの怪しい海外業者に全財産を預けるような行為は絶対にやめましょう。
一定期間売却制限がかかる
レンディングに申し込むと、選択したプラン(14日間〜365日間など)の期間が満了するまで、資金は完全にロックされてしまいます。
これにより、突然の病気やケガ、車の修理など、実生活で急に現金が必要になったとしても、レンディング中の仮想通貨を引き出して現金化することはできません。
そのため、レンディングに回す資金は、生活費や近いうちに使う予定のあるお金ではなく、「最悪の場合数年間は一切触れなくても生活に支障が出ない完全な余裕資金」に限定することが鉄則です。
金利変動リスク
レンディングの金利は、常に一定とは限りません。多くのサービスでは、市場の需給バランスや運営会社の状況によって、予告なく金利が引き下げられることがあります。
例えば、貸出を申し込んだ時点では年率8%だったものが、契約更新のタイミングで年率3%にまで下がってしまうケースも珍しくありません。これは、仮想通貨市場が盛り上がって「貸したい人」が殺到すると、業者が無理に高い金利を払う必要がなくなるためです。
当初のシミュレーション通りの利息が永遠に得られるわけではないということを理解し、定期的に各社の金利情報をチェックして、より条件の良いサービスへ乗り換える柔軟さも必要です。
途中解約時に手数料がかかる場合がある
一部のレンディングサービスでは、「どうしても今すぐ資金を取り戻したい」というユーザーのために途中解約を認めている場合がありますが、それには重いペナルティ(手数料)が伴います。
途中解約を行うと、それまでに発生していた利息がすべて没収されたり、最悪の場合は預けていた元本から数パーセントの解約手数料が差し引かれて、預けた時よりも減って戻ってくることがあります。
また、解約申請を出しても、実際にウォレットに資金が戻ってくるまでに数日から数週間かかることもあります。緊急時の流動性が極めて低いという点は、レンディングの大きな弱点です。
仮想通貨レンディングを始める前にチェックすべきポイント
メリットとデメリットを理解した上で、「自分もレンディングをやってみよう」と思ったら、実際に申し込む前に以下の4つのポイントを必ずチェックしてください。
自分のリスク許容度を確認する
投資の世界において、自分のリスク許容度(いくらまでなら損をしても精神的・経済的に耐えられるか)を把握することは最重要事項です。
仮想通貨は株式などに比べて価格変動が非常に激しいハイリスク・ハイリターンな資産です。さらにレンディングによる資金ロックや取引所の破綻リスクも加わるため、全財産を一つの取引所のレンディングに突っ込むような行為は自殺行為です。
生活防衛資金(最低半年分の生活費)は絶対に確保した上で、投資に回せるお金のうち、さらにその一部(10%〜30%程度)だけをレンディングに回すといった、安全マージンをしっかりとった資金管理を行いましょう。
複数の取引所の金利・手数料を比較する
金利や手数料の条件は取引所によってバラバラです。最初に見つけた取引所で即決するのではなく、複数のサービスを必ず比較検討してください。
基本金利が高いサービスは魅力的ですが、その分「ロック期間が長い」「途中解約が一切不可」「出金する際の手数料が高い」といった裏の条件があることがほとんどです。逆に金利が低くても、「いつでも解約できる」「少額からできる」といった使いやすさを重視したサービスもあります。
自分が求めているのは「圧倒的な利回り」なのか、それとも「安全面と流動性のバランス」なのか、目的に合った取引所を選ぶことが重要です。
最低貸し出し期間と途中解約の条件を確認する
期間の縛りは、レンディングにおいて最も注意すべき契約条件です。
例えば、1年後の価格上昇を確信している長期投資家であれば、365日のロック期間があっても、金利が最も高いプランを選ぶのが正解でしょう。しかし、数ヶ月後に一部を利益確定して現金化したい可能性があるなら、14日や30日といった短期プランを選んだり、自動更新をオフにしておく必要があります。
また、万が一の事態に備えて、「途中解約ができるのか」「できる場合の手数料はいくらか」「解約申請から何日で返却されるのか」という出口戦略を必ず事前に確認しておきましょう。
貸し出す仮想通貨の種類と数量を決める
どの暗号資産を、どれだけ貸し出すかというポートフォリオの設計も重要です。
マイナーなアルトコイン(草コイン)は金利が数十パーセントと異常に高く設定されていることがありますが、通貨自体の価値がゼロになるリスクも高いため初心者にはおすすめできません。最初は価格がゼロになるリスクが極めて低い「ビットコイン(BTC)」か「イーサリアム(ETH)」で始めるのが最も安全です。
また、保有しているビットコインをすべて貸し出すのではなく、半分はレンディングに回して利息を狙い、残り半分は手元に残して価格急騰時の売却チャンスに備えるといった分散戦略をとることで、リスクを大幅に軽減できます。
仮想通貨レンディングの始め方
準備が整ったら、実際にレンディングを始めてみましょう。国内の取引所を利用する場合、手順は驚くほど簡単で、以下の3つのステップで完了します。
ステップ1:仮想通貨取引所の口座を開設する
まずは、レンディングサービスを提供している国内の取引所(コインチェックやGMOコインなど)の公式サイトにアクセスし、口座開設の申し込みを行います。
メールアドレスの登録から始まり、氏名や住所などの基本情報を入力します。その後、運転免許証やマイナンバーカードを使って「かんたん本人確認(eKYC)」を行います。スマホのカメラで顔と書類を撮影するだけで完了するため、郵送物の受け取りは不要です。
審査は早ければ数時間、遅くとも数営業日で完了し、口座が利用可能になった旨のメールが届きます。
ステップ2:日本円を入金し、レンディングしたい仮想通貨を購入する
口座が開設できたら、仮想通貨を買うための資金(日本円)を入金します。
取引所の指定する銀行口座へネットバンキングなどで振り込みを行うと、手数料も安く、比較的早く口座に反映されます。入金が確認できたら、取引画面からビットコインなどの仮想通貨を購入します。初心者の方は、複雑な注文が不要な「販売所」で希望の金額分を購入するのが最も簡単です。
すでに別の取引所やウォレットで仮想通貨を持っている場合は、それを直接レンディング用の口座に送金(入庫)することも可能です。
ステップ3:レンディングサービスへ申し込む
仮想通貨の準備ができたら、取引所のメニューから「貸暗号資産(レンディング)」の専用ページへ移動します。
自分が保有している通貨の中から貸し出したい通貨を選択し、貸出期間(例:30日、90日など)と、貸し出す数量を入力して申請ボタンを押します。このとき、自動更新のオン・オフも設定できることが多いので、目的に合わせて選択してください。
取引所の募集枠が空いていれば承認され、その日から貸出がスタートします。あとは期間が満了して、元本と利息が口座に戻ってくるのを待つだけです。
仮想通貨レンディングで得た利益にかかる税金について
レンディングで順調に利息を得た場合に決して忘れてはいけないのが、「税金」の存在です。税務処理を怠ると重いペナルティが課されるため、基本ルールを理解しておきましょう。
雑所得としての課税対象になる
仮想通貨のレンディングによって受け取った利息は、日本の税法上「雑所得」として分類され、所得税および住民税の課税対象となります。
ここで初心者が最も勘違いしやすいのが、「日本円に換金したときに税金がかかる」という誤解です。税法では、「仮想通貨で利息を受け取った時点」で利益が確定したとみなされます。例えば、利息として0.1BTCを受け取った日、ビットコインの価格が1000万円であれば、100万円(0.1BTC分)の雑所得を得たとして計算しなければなりません。
さらに、その後ビットコインが値上がりしたタイミングで日本円に換金すると、その差額(売却益)に対しても再度雑所得として課税されます。税金の計算が複雑になるため、取引所からダウンロードできる年間取引報告書や、仮想通貨専用の損益計算ツールを活用して正確な記録を残すことが必須です。
確定申告が必要なタイミング
会社員などの給与所得者の場合、仮想通貨のトレード益やレンディングで得た利息などの「雑所得の合計額」が、1年間(1月1日〜12月31日)で20万円を超えた場合、翌年の2月16日〜3月15日の間に自分で確定申告を行う義務が発生します。
専業主婦や学生など、他に所得がない方の場合は、基礎控除額である48万円を超えた場合に確定申告が必要となります。
20万円以下であれば所得税の確定申告は不要ですが、「住民税」の申告は金額に関わらず1円からでも必要になる市区町村が多い点には注意してください。税務署は取引所のデータを把握できるため、「バレないだろう」と申告を怠ると、後から追徴課税という痛い目を見ることになります。
仮想通貨レンディングサービスの選び方
大切な資産を預けるレンディングサービスは、金利の高さだけで選んではいけません。安全に資産を増やすために、以下の5つの基準でサービスを厳しく評価しましょう。
金融庁登録の有無とライセンス状況を確認する
最も重要なのは、その業者が日本の法律に基づいた正規の業者であるかどうかです。
日本国内で暗号資産に関わるサービスを提供するには、金融庁の「暗号資産交換業者」としての登録が必須です。この登録を受けている業者は、厳しい財務基準や顧客資産の保護ルールを守っているため、一定の安全性が担保されています。
SNSなどで「年利20%確定!」といった異常な高利回りを謳う海外の無登録業者が存在しますが、これらは詐欺(ポンジスキーム)である確率が非常に高いため、絶対に利用してはいけません。
資産の管理体制を確認する
顧客から預かった仮想通貨を、業者がどのように管理しているかも重要です。
信頼できる取引所は、自社の経営資金と顧客の預かり資産を完全に分けて管理する「分別管理」を徹底しています。また、外部の監査法人から定期的に厳しいチェックを受けているかどうかも、企業の透明性を測る指標となります。公式サイトの「セキュリティ」や「コンプライアンス」のページで、こうした取り組みが明記されているかを確認しましょう。
セキュリティ対策が万全か
ハッキングによる資産流出を防ぐための技術的なセキュリティ対策も不可欠です。
顧客資産の大部分を、インターネットから完全に遮断された「コールドウォレット」で保管していることは絶対条件です。また、送金時に複数の管理者の承認が必要な「マルチシグ」技術の採用や、ユーザーアカウントへの不正ログインを防ぐ「二段階認証」の強制など、何重もの防壁を築いている取引所を選びましょう。
運営会社の信頼性・実績・財務状況
運営会社のバックボーン(背景)も大きな安心材料になります。
コインチェックのマネックスグループや、SBI VCトレードのSBIグループのように、東証プライム上場の巨大な金融グループが親会社である場合、強固な経営基盤と金融ノウハウがあるため、ベンチャー企業に比べて倒産リスクは極めて低くなります。
また、サービス開始から数年間にわたって、一度もハッキングや出金停止などのトラブルを起こしていない「実績」があることも、信頼性を判断する上で重要なポイントです。
万が一の際の補償制度の有無
どんなに強固なセキュリティを誇っていても、絶対的な安全はありません。
万が一、取引所のシステムがハッキングされて顧客の資産が盗まれてしまった場合に、会社が自社の資金で被害額を補償してくれる仕組みがあるかどうかも確認しておきましょう。ただし、レンディングに回している資産は通常の預かり資産とは法的な扱いが異なり、補償の対象外となるケースもあるため、利用規約をよく読み込むことが大切です。
仮想通貨レンディングに関するよくある質問
最後に、仮想通貨レンディングを検討している初心者からよく寄せられる2つの疑問について回答します。
Q. 貸し出した仮想通貨は途中で引き出せる?
利用するサービスやプランによって異なりますが、基本的には「期間中は資金がロックされる」と考えておくべきです。多くの国内取引所では、安定した運用を行うために途中解約を認めていません。
一部の専門サービスでは途中解約が可能ですが、その場合は「これまで得た利息の全額没収」や「元本に対する数パーセントの解約手数料の発生」といった重いペナルティが課されます。緊急でお金が必要になってもすぐには対応できないため、必ず当面使う予定のない余裕資金で行ってください。
Q. レンディングは元本保証がある?
仮想通貨レンディングには、元本を保証する公的な制度はありません。預けている仮想通貨の「数量」自体は減らずに利息がついて戻ってきますが、仮想通貨自体の「価格(日本円に換算した価値)」が暴落すれば、大きな損失を被ることになります。
また、貸し出している先の運営会社が経営破綻した場合、預けていた資産が一部、あるいは全額戻ってこないリスクも存在します。ハイリターンには必ずハイリスクが伴うという投資の大原則を理解し、自己責任で無理のない範囲で運用を楽しみましょう。
まとめ|仮想通貨レンディングで効率よく資産を増やそう
仮想通貨をただ保有しているだけでなく、レンディングサービスを活用することで、長期的な値上がり益(キャピタルゲイン)に加えて、着実な利息収入(インカムゲイン)を得ることができます。
チャートに張り付く必要がなく、複利の力で自動的に資産が増えていくレンディングは、時間のない初心者にとっても非常に魅力的な投資手法です。一方で、途中解約ができない流動性リスクや、取引所の破綻リスクがあることも忘れてはいけません。
これからレンディングを始める方は、いきなり全財産を預けるのではなく、まずは生活に支障のない余剰資金を使い、信頼できるおすすめの仮想通貨取引所で少額からスタートすることをおすすめします。リスクと金利のバランスをうまく取りながら、効率的な資産形成を目指しましょう。
